昨日のとおり、強い格闘ゲーマーを大きく分けて三種類にしてみた。
それぞれ、「反射神経型」「先読み型」「天然型」となる。
ほとんど文字面だけでプレイスタイルは読めるだろうけれど、ここからはそれぞれの特徴について紹介してみよう。
ただし、全てのスタイルにおいて、基本的な部分の知識は必要。
たとえば、「ゲームシステムの全容」や「全てのキャラクターの技」を把握しているのは言うまでもなく、特定の技に対する対策方法、特定のキャラクターにおいて発生する特殊状況など、意識的に情報を得ようとする姿勢が重要。
当たり前のことながら、「情報を持っていない」で勝てるのは初級者相手のみと考えた方がいい。
つまり強くなるためには、必ず努力が必要になる、ということ。
そして、その努力は確実に報われる。
さて。まずは「反射神経型」について書いていこう。
「相手の行動を見てから全て最速で対処する」。
たとえば、3D格闘ゲーム(立ちガードは上中段攻撃をガードし、しゃがみガードは下段攻撃をガードできる。それ以外の攻撃はヒットするというシステム)であれば、「相手が立っていれば下段攻撃」「相手がしゃがんでいれば中段攻撃」を出せばいい。
あるいは、相手の攻撃を見てから、全て相手の攻撃に対処できる技を出す、など。
つまりは、全ての状況で「後出しジャンケン」をしている、と考えればいい。
文章にするとものすごい簡単なことながら、実践するのは非常に難しく、天性の才能+たゆまぬ努力が必要。
残酷なことながら、年齢とともに反射神経速度は低下していくという事実もあるため、このスタイルを継続するのは非常に難しい、といわれている。
多くの格闘ゲームのトッププレイヤー、特に2D格闘ゲームのトッププレイヤーはこのタイプに分類される。
彼らはコマンド入力の速度、相手の動きを見る(読む、ではなく見てから対処する)速度、全てが尋常じゃないスピードを持ち、圧倒的な力の差を見せつけて相手を屈服させる。
鉄拳3時代…つまりおいらが格闘ゲーマー最盛期だったころ。
やはり、このタイプのプレイヤーは非常に強かった。
彼らは全てにおいて正確なコマンド入力を行い、徹底的な二択攻撃(立ちかしゃがみ、いずれかでしかガードができない)を仕掛ける。
そして、その二択攻撃は同クラスの動体視力を持つ人間しかガードができない、という速度で行われていた。
彼らの特徴としては「フレーム」の概念を頭にたたき込んでいる、という点が挙げられた。
鉄拳に限らず、多くの格闘ゲームではこの「フレーム」という概念が幅を利かせている。簡単に言うと「1コマ」の概念だ。
多くの格闘ゲームは「秒間60フレーム」で制御されており、その間に受け付けたコマンドを実際の技として反映させる。
たとえば、キャラクターAの上段ジャブが10フレームで発生(ボタンを押してから技の攻撃判定が出るまで)するとしよう。
そして、キャラクターBの上段ジャブが8フレームで発生するとしよう。
この場合、Bが1フレーム遅れてジャブを入力したとしても、Aのジャブのカウンターを取ることができる。
また、フレームを使用したメジャーな表現として「ヒットすれば5フレーム有利だが、ガードされると10フレーム不利」というものがある。
この場合、ガードされると10フレームで発生する技を確実に喰らってしまう、ということになる。逆に、技をヒットさせれば、5フレーム有利なので、さらに自分の有利な条件を継続させて相手を攻め続けられる。この足し算引き算がフレーム論。
フレームを完全に把握しているプレイヤーは「絶対にミスをしない」「相手に確実に最高効率でダメージを与える」ことができるわけだ。
実際のところ、フレーム論を実現させるには、それに応じた反射神経がなければできないので、頭でっかちになりかねないのも事実ではあるが。
ただ、膨大な知識に裏打ちされ、さらに卓越した反応速度を持つ「反射神経型プレイヤー」は本当に強い。
このタイプのプレイをどう崩していくか、がまた楽しいわけなのだけれども。
さて。
次はおいらの大好きな「先読みプレイ」について書いていこう。
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