2006年5月29日月曜日

日本でプロゲーマーは成立するのか? 第三回



しばらく時間が空いてしまったけれども、前回の続きから。


前回は、「一つ、完成されたゲームを作り出し、世界共通規格として普及させる」みたいな話で終わったので、その続きを。


出来る出来ないは、さておいて。


どんなゲームがいいのか、というところでは…


・家庭用ゲーム機


・競技性がある


・ネットワーク対応


・長期的に課金が可能





ざっくりとこんなところでいい。


それが、FPSなのか、MMORPGなのか、対戦格闘ゲームなのか、はてさてパズルなのか、それは別にどれでもいいんじゃないかな、と。


まず、大前提としてこのゲームが「面白い」というのが一番重要な点。


多くのプレイヤーに受け入れられなければ「これが世界統一規格ですよ」なんていっても、誰も乗ってこない。


そして、このゲームを作ったメーカーが「ビジネスとして黒字」になること。どんなにユーザーがついていても、作り手が大損ぶっこいている状態では長続きしない。





まず、アーケードでも、PCでもない「家庭用ゲーム」である必要というのは至極簡単なこと。単純に日本で一番ゲームがプレイされているハードウェアだから。


海外でプロゲーマーが存在しているのはPCのみだ、とされているが、ここは日本。


海外ではどんな状況だろうが、まずは日本でのやり方を作り出さないとダメなんじゃないか、と思っている。


「ゲーム文化」としての発展、進化のスタイルがそもそも異なっている、アメリカ・韓国・ヨーロッパのやり方を猿まねしているだけでは、「日本におけるプロゲーマー」プラン、あるいはビジネスは失敗するだろう(というか、もうそろそろそれに気がつくべき段階に入っているんじゃないだろうか)。





続いて、競技性があること。


これは、言うまでもなく「プロゲーマー」の大前提が「試合に勝つこと」から始まっているからだが、日本ではこの敷居が意外と高い。


身内で遊ぶ程度ならば勝ち負けをつけるのはいいのだが、その対象が大きくなればなるほど、そこに挑戦しようとする人間は反比例して少なくなっていく。


競技に参加させることへのモチベーションをいかに高めていくか、それが大きな課題になっていくだろう。


ネットワーク対応については言うまでもなく、「気が向いたらいつでも対戦相手がいる」ことと「自分の目指す場所がどこにあるのか見えるようにする」ためだ。そして、コミュニティの構築においてもネットワーク対応は重要なポイントになってくる。





最後に挙げた、長期的な課金が可能、というものが一番難しいところ。


現在の家庭用ゲーム機の多くが「パッケージ販売型」のビジネスであり、そのほとんどが、(悪い言い方をすれば)売り逃げ方式だ。


そのため、プロモーションやイベントは販売前、直後に集中し、長期的な売り上げを見込むタイトルはほとんどない。


また、バージョンアップ=新作となるため、多くの場合ユーザー数は先細りになっていく。


無論、ここにはゲームの流通、小売店などの関係もいろいろとあるだろう(これについては後日精査して記述したい)。


FFXIやモンスターハンターなど、ごく一部タイトルでは「パッケージ販売+月額課金」を成立させているものはある。


そのスタイルを「プロゲーマー競技採用タイトル」に持ち込むことはできないか。


今なお、世界中で多くのプレイヤーが存在するPCゲームのFPSタイトル「CounterStrike」は、一回ソフトを買ってしまえば、そこでメーカーやディストリビューターにお金は落ちなくなっている(参考:CouterStrikeのベースとなった「HALF-LIFE」のメーカー、Valve社は現在オンラインサービス「Steam」を運営しており、そちらでのDL販売を開始している)。


ただし、オンライン販売のみにしてしまうと、メーカーとユーザーは嬉しいが、ディストリビューター、小売店はあまり嬉しくない。言うまでもなく、彼らはソフトの販売で商売を成り立たせているわけだから。


そして、ディストリビューターに嫌われてしまうと、そこから先、オフライン専用のパッケージソフトすら扱ってもらえなくなる、という恐れもでてくる。これは、メーカーにとっては大きなリスクになるわけだし、ハードウェアの普及、販売にも関わってくるところなので熟考が必要だろう。








うーん、長文になったので、また今度、かな。





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