2006年5月26日金曜日

インタビューのオモシロさ



基本的に、最近のライティングのお仕事は「レビュー」か「インタビュー」のいずれかにさせてもらっている。


まず、レビュー。


これは、実際に自分がプレイして、誰に対して勧められるのか、あるいはそうでないのかを「松井フィルター」を通して伝える仕事になる。


つまりは、松井が書いたレビューと、それ以外の人が書いたレビューとでは、着眼点も褒める点もけなす点も違わなければならない。


いわゆる発売前の「紹介記事」の場合は、結局のところフラットな記事構成になるため、「誰が書いても変わらない」ので、正直なところ今の松井はあんまり受けたくない(時間と、ギャラ、それからモチベーションの問題)。


レビューの場合も、原則として「このソフトを誰かに伝えたい!」という気持ちがあって、はじめて記事のネタを持ち込む。


わかりやすく言えば、「このゲームオモシロイから、おまえら遊んでみろよ!」って伝えたくなるゲームに出会えるかどうか、というところ。





それから、インタビュー。


これは、本当にオモシロイ仕事だと思う。特に、ゲーム関連のインタビューの場合、違う媒体で、同じタイミングに同じ対象者(インタビュイー)のものが掲載されることが多いため、「インタビュアー勝負」になることがままあるからだ。


現在、インタビューは「ゲーム批評」の連載コーナー「Gamer's Life」と、ITメディアで不定期に単発でインタビューをやらせてもらっている。


で、ありがちなインタビュー記事(ほとんどインタビュアーに知識がなく、ただのQ&Aに終始しているもの、特にこの前のアレはひどかった)ではないものを作ろうとしているので、自分の中でインタビューに行く前にはこんなことを心がけている(つーか、これ、インタビュアーの常識っていうか、礼儀だと思うわけだが、どう見てもこれがマトモに出来ていないインタビュアーが多すぎる。特にゲーム雑誌)。


○対象者の職歴


○対象者の過去のインタビュー記事


○対象者の所属するグループの動向


○対象ソフトの概要(ありとあらゆる情報、プレイできるのならそのソフトをプレイ)





自分の場合、見た目がアレなので、最初にちょっと距離をとられてしまうのだけれど、それをカバーできるような話の持って行き方を心がけている。


こんなのとか


○「Over G」インタビュー:より実機の手応えを体感したい人に――大空へのススメ


http://plusd.itmedia.co.jp/games/articles/0603/29/news068.html


○KOFマキシマムインパクト2:FALCOON氏インタビュー:「MI2」のプロデューサーになぜ大抜擢されたのか?


http://plusd.itmedia.co.jp/games/articles/0605/02/news066.html


KOFのインタビューについては、知人のブログで紹介してもらった文章を見


て、ちょっと嬉しくなった。


ゲームの紹介というよりは、FALCOON氏のゲーム観やゲーム作成方法を聞きだし、そこから産まれたMI2というゲームの魅力とはどういったものなのか、これからどこに向かうのか、を探るといったところに主眼が置かれていました。


自分の書いた記事から、自分の意図を読み取ってもらえるって、やっぱり嬉しい。


インタビュアーの道は遠く険しいので、まだまだ「これがベスト」とは言いづらい部分が多いけれど、こればっかりは何度もやってみないことには、というところ。


次回のゲーム批評(6/2発売)は、ナムコと「ゲームの処方箋」という研究事業を行われている早稲田大学助教授の河合隆史先生へのインタビュー記事が掲載される。


自分で言うのもなんだが、本当にオモシロイインタビューになったので、ぜひ読んでもらいたいところ。





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